TOEIC 600点を目標にしたものの、何を何時間やれば届くのかが分からないまま参考書だけ増えていく。この記事は、その「積み方」を公式データだけで組み立て直したものです。
私はTOEIC990点を持つ英語コーチです。この記事で使う数字は、私の推測ではなく、TOEICを日本で運営している(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトに載っているものだけです。
確認したのは2026年9月11日で、読んだのはIIBC公式サイトのうち、TOEIC Listening & Reading Testのトップ、テストの形式と構成、公式データ・資料(平均スコア・CEFR対照表)、レベル別評価の一覧表(Score Descriptor Table)、英語力向上のコツ(STEP1〜4・心構え)、テスト申込、テスト当日のご案内、テスト結果についての各ページです。
公式に書かれていなかった項目は、それらしい数字で埋めずに「公式ページには記載がありませんでした」とそのまま書きます。金額は公式の表記どおり税込です。
先に1つ断っておきます。TOEIC 600点に届くまでの時間は人によって違います。公式サイトにも「『変化』の出方や出る時間は人によって違います」と書かれていて、誰にでも当てはまる期間は示されていません。この記事でも、期間を言い切ることはしません。
読み終えたときに、「600点はどのくらいの位置で、リスニングとリーディングをそれぞれ何点に置き、今日から1日何分を何に使うのか」が数字で決まっている状態を目指します。
【結論】TOEIC 600点は、公開テストの平均スコアとほぼ同じ位置にあります
結論から書きます。TOEIC 600点は「平均を少し超えるところ」ではなく、「平均そのもの」です。公式データがそう示しています。
| 項目 | リスニング | リーディング | トータル |
|---|---|---|---|
| 最高スコア | 495 | 495 | 990 |
| 最低スコア | 5 | 5 | 10 |
| 平均スコア | 331.8 | 266.3 | 598.1 |
| 標準偏差 | 82.0 | 92.5 | 166.8 |
これはIIBC公式サイトの「公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」に掲載されている、2026年7月12日(午後)実施の公開テストの数値です。この回の受験者数は14,415人と記載されています。
トータルの平均が598.1点。つまりTOEIC 600点とは、その回を受けた人のちょうど真ん中あたりに立つ、ということです。ここを最初に押さえておくと、目標の重さが正しく見積もれます。
ただし、この平均がどの回でも600点前後だと決めつけることはできません。公式は「各試験回間の平均スコア・スコア分布に差異があるのは、各回の受験集団が異なることが主な理由です」と説明しています。
また、公開テストを受ける層について、公式サイトには「公開テストを受ける人たちの分布図は、英語を自ら進んで学習する人たちの平均的分布に近いと考えていいでしょう」という記述があります。会社で受ける団体受験(IPテスト)とは母集団が違う、という前提も一緒に覚えておくと数字の読み違いが減ります。
TOEIC 600点は公式サイトで「使える英語の入り口」と説明されています
600点という数字が何を意味するのかも、IIBCの公式サイトの中に説明があります。「英語力向上のコツ」というページ群の、目標設定のパートです。
ここには目標スコアの一例が5段階で並んでいます。
| スコア | 呼び方 | 公式ページの説明(要旨) |
|---|---|---|
| 470点 | 会話レベル | ホテルのフロントでの会話をこなすような決まり文句の会話レベル |
| 600点 | 出張レベル | 通訳をつけず一人で海外に行き、最低限の打ち合わせをしたい人の目標 |
| 730点 | 駐在レベル | プレゼンはできても、質疑応答では冷や汗の連続というレベル |
| 860点 | セミプロレベル | 翻訳者・通訳者など英語を使う仕事をプロとして選びたい人の最低限の目標 |
| 950点 | プロ通訳者レベル | プロになるための本格的トレーニングを開始するレベル |
600点についての原文は「TOEIC L&Rスコア600点は、使える英語の入り口といわれていますが、まだ本格的な商談は難しいレベルです」「就職を目指す学生さんも、まず600点をクリアしておくと、採用時のアピールポイントになるでしょう」です。
ここで重要な注記があります。この表について公式ページには「この表は目安として著者が作成したもので、ETS、(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会が作成したものではありません」と明記されています。
著者は英語トレーニング法指導の千田潤一氏で、公式サイトの紹介によると株式会社アイ・シー・シーの代表取締役、講演回数は3500回以上、受講者数は10万人を超えるとされています。
つまり、600点=出張レベルという位置づけは「IIBCのサイトに載っているが、IIBCが定めた公式基準ではない」ものです。ここを混同して紹介している記事が多いので、この記事では区別して書きます。
同じページには、目標の立て方についてもう1つ具体的な助言があります。「最初の目標としてはTOEIC L&Rスコア100点アップぐらいが妥当でしょう」という一文です。
出典はIIBC公式サイト「英語力向上のコツ STEP3 目標の設定」です。
TOEIC 600点の中身を決める|リスニングとリーディングの配分を先に決めます
学習手順の1つ目の分岐がここです。600点はトータルの数字なので、リスニングとリーディングのどちらで取るかを先に決めないと、やることが決まりません。
公式の記載では、スコアはリスニング5〜495点、リーディング5〜495点、トータル10〜990点で、5点刻みで表示されます。合格・不合格ではありません。
先ほどの平均スコアをそのまま使うと、L 331.8 + R 266.3 = 598.1 です。リスニングのほうが65.5点高い。この差は私が公式の数値を引き算したもので、公式が差として示している数字ではありません。
| 組み方 | リスニング | リーディング | 合計 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 平均どおり型 | 330 | 270 | 600 | どちらも未測定の人の初期目標 |
| リスニング先行型 | 355 | 245 | 600 | 音は追えるが長文で時間切れになる人 |
| リーディング先行型 | 295 | 305 | 600 | 読解は得意だが音が取れない人 |
この3通りは私が公式の平均値をもとに組んだ配分案で、公式が推奨している組み合わせではありません。ただし、どれを選ぶにしても最初に自分の内訳を知る必要がある、という点は公式も繰り返し書いています。
公式の「ワンステップ上を目指すための心構え」には「TOEIC L&Rのスコアを比較する際には、トータルだけでなくリスニングとリーディングを別個に見ることをお薦めします」「今回トータルスコアが下がっても、リスニングかリーディングのどちらかが伸びていればよし、と考えればいいでしょう」と書かれています。
英語コーチとして付け加えると、600点前後の段階でトータルだけを見るのは、体重だけを見て体組成を見ないのと同じです。中身が分からないと、次の1ヶ月に何をするかが決まりません。
TOEIC L&Rの形式と構成|7つのPartと配点の骨格を先に押さえます
学習手順を組む前に、テストの形そのものを知っておきます。公式の説明では、出題形式は毎回同じです。だから対策が立ちます。
公式の記載は「TOEIC L&Rはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストです」です。テストは英文のみで構成されていて、英文和訳・和文英訳といった設問はないとも書かれています。
| セクション | Part | 形式 | 問題数 |
|---|---|---|---|
| リスニング(約45分) | Part1 | 写真描写問題 | 6問 |
| リスニング | Part2 | 応答問題 | 25問 |
| リスニング | Part3 | 会話問題 | 39問 |
| リスニング | Part4 | 説明文問題 | 30問 |
| リーディング(75分) | Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
| リーディング | Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問 |
| リーディング | Part7 | 1つの文書/複数の文書 | 29問/25問 |
出典はIIBC公式サイト「テストの形式と構成」です。
この表を見ると、リスニングの94問がPart2・3・4に集中していることが分かります。写真描写のPart1は6問しかありません。600点までの手順を考えるとき、Part1に時間を割く価値は小さいと判断できます。
リーディング側は、Part7だけで54問あります。100問の半分以上が長文読解です。
また、Part3とPart4については公式に「会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある」と書かれています。音だけでなく、図表と音を結びつける処理が入ります。
放送が何回流れるかも明記されています。Part1からPart4まですべて「1度だけ放送される」です。聞き返しはできません。
TOEIC 600点までに必要な時間|公式サイトが挙げる「200時間」と「2000時間」の読み方
ここが、この記事でいちばん誤解されやすいところです。IIBCの公式サイトには「600点までに◯◯時間」という数字は載っていません。代わりに、時間の考え方が2つ載っています。
1つ目は「変化を感じるまでの時間」です。公式ページの記述は「大体200時間あたりで最初の変化を感じる人が多いようです」で、続けて「100時間で、という人もいますし600時間ごとという人もいます」とも書かれています。
2つ目は「言葉に浸る総量」です。「3歳児は生後約2000時間母国語に浸っていると言われています」という記述をもとに、2000時間という総量が示されています。
| 1日の学習時間 | 1年で | 公式ページの記述 |
|---|---|---|
| 10分 | 約60時間 | 10分×365日=3650分≒60時間。2000時間に届くまで33年かかる |
| 2時間 | 730時間 | 2年で1460時間、2年半で1825時間。少しサボっても3年もあればOK |
そして、始め方として具体的な数字が1つだけ示されています。「まずは音読筆写を1日15分、リスニングを1日45分の合計1時間あたりから始めてみませんか?」という一文です。
この配分は示唆に富んでいます。1時間のうち45分がリスニングで、15分が音読と筆写です。読解の問題演習ではなく、音とアウトプットに4分の3を振っています。
目標の割り方についても記述があります。「まず2000時間を10回に分けます。そして200時間も20時間を10回という風に分けてしまうのです。そうすると、当面の目標は1日2時間で10日ではありませんか」という組み立て方です。
これらの記述も、先ほどの目標表と同じく千田氏の執筆によるもので、公式ページには「ここで紹介する学習方法や学習素材は、ETS、当協会が推奨するものではなく、著者自身の学習経験や、著者による企業等での研修経験をもとにお薦めするものです」と注記されています。
出典はIIBC公式サイト「英語力向上のコツ STEP4 学習スタート」です。
なお、現在のスコアから600点までに何時間かかるかという目安は、IIBCの公式サイト上には記載がありませんでした。この記事でもそこは埋めません。
TOEIC 600点までの学習手順①|先に1回受けて、現在地を数字にする
ここから手順です。公式が最初に置いているのは、勉強ではなく受験です。「もうちょっと勉強してから受ける」を明確に否定しています。
公式ページの原文は「『今の実力では恥ずかしいから』とか、『もうちょっと勉強してから』という方がいます。しかし、それは逆ではないでしょうか。まずは受けてみて、そのスコア=実力にあった教材や方法を選ぶべきです」です。
理由も書かれています。「現在地がわからない人は決してゴールに到達できない、というルールがあります」「今の実力以上の教材に手を出し、途中で挫折するということを繰り返している方もいます」という説明です。
英語コーチとして、この順番には強く同意します。600点を目指す人のつまずきで最も多いのは、実力に対して難しすぎる教材を選ぶことです。そして難しすぎるかどうかは、スコアの内訳を見れば機械的に判別できます。
- まず公開テストを1回申し込む(受験料は7,810円・税込)
- 結果はリスニングとリーディングに分けて記録する
- 公式認定証に付く「Score Descriptors(レベル別評価)」と「Abilities Measured(項目別正答率)」も一緒に見る
- そのうえで、次の目標を今回の実測+100点に置く
公式には「スコアに加えて Score Descriptors(レベル別評価)と Abilities Measured(項目別正答率)もご確認いただけます」と書かれています。トータルスコアだけを見て終わらせるのは、料金を払って受け取った情報の大半を捨てることになります。
TOEIC 600点までの学習手順②|リスニングを先に積む理由が公式に書かれています
どちらを先にやるかで迷ったら、公式サイトに判断材料があります。伸び方の傾向を並べた一覧の9番目です。
原文は「リスニングのスコアは伸びやすく、リーディングのスコアは伸びにくい。」です。
この1行は、600点までの手順を決めるうえでかなり大きい情報です。同じ努力量なら、先にリスニングへ寄せたほうが早くトータルが動く、という意味になります。
実際、平均スコアもリスニングのほうが高く出ています。2026年7月12日(午後)の回ではリスニング331.8点に対しリーディング266.3点でした。
リスニングの中でどこを狙うかも、問題数から決められます。Part2が25問、Part3が39問、Part4が30問。この3つで94問です。
そして公式の学習時間の提案も、リスニング45分と音読筆写15分でした。音を入れる時間を確保することが、そのまま手順になっています。
英語コーチとして1つだけ足すと、聞き流しは公式も否定的に触れています。「トレーニングの集中度を高めればその時間は短くできます。聞き流しだけではやはり時間がかかります」という記述です。
音を意味に変える練習に振り切るなら、シャドーイングの手順を管理してくれるシャドプラスのようなアプリを使う手もあります。自分ひとりで音声変化まで詰めるのが難しい場合の選択肢です。
TOEIC 600点までの学習手順③|リーディングは時間配分と「最後までマークする」
リーディングについて、公式は珍しくはっきりした行動指示を出しています。しかもスコアに直結する内容です。
原文は「TOEIC L&Rの採点は正解数に基づいて行われます。誤った解答は減点されませんので、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることをお勧めします」です。
さらに続けて「特にリーディングセクションにおいては時間配分に注意し、最後の問題まで解答欄にマークするように心がけてください」と書かれています。
誤答に減点がないことが公式に明記されている以上、空欄を残すのは純粋な損です。600点前後の受験者はPart7で時間切れになることが多いので、ここは学習より先に、試験の受け方として先に直せます。
| Part | 問題数 | 75分を均等に割ると |
|---|---|---|
| Part5(短文穴埋め) | 30問 | 約22分 |
| Part6(長文穴埋め) | 16問 | 約12分 |
| Part7(1つの文書) | 29問 | 約22分 |
| Part7(複数の文書) | 25問 | 約19分 |
この配分は、公式の問題数(Part5が30問・Part6が16問・Part7が計54問)と試験時間75分から私が単純に按分したものです。公式が推奨している時間配分ではありません。
ここで分かるのは、1問あたり約45秒しかないという事実です。返り読みをしていると物理的に終わりません。600点までのリーディングは、精読の精度ではなく処理速度の問題として扱ったほうが現実的です。
読む速度そのものを人に見てもらいたい場合は、第二言語習得研究にもとづいて課題を特定するSTRAILのような課題特定型のサービスもあります。どこで詰まっているかが自分で分からないときの選択肢です。
TOEIC 600点の弱点を特定する|Score Descriptor Tableの読み方
公式認定証に付いてくるレベル別評価は、スコア帯ごとに「長所」と「弱点」が言語化された表です。600点前後の人が入るバンドを抜き出します。
| セクション | スコア帯 | 公式が挙げる弱点(抜粋) |
|---|---|---|
| リスニング | 370〜275 | 短い会話で応答が間接的なとき、もしくは語彙が難しいときは、話の主旨・目的・基本的な文脈の理解が困難。否定構文が使われると詳細が理解できないことが多い |
| リーディング | 320〜225 | 言い換え、または情報の関連付けが必要な推測ができない。二つ以上の文にわたって情報を関連付けることができないことが多い |
出典はIIBC公式サイト「レベル別評価の一覧表(Score Descriptor Table)」です。
リーディングの320〜225帯について、公式はこうも書いています。「解答するときは、問題に使用されているのと同じ単語や句を文章の中から探すことに頼ることが多い」。同じ単語を探すクセが残っている、という指摘です。
ここから逆算すると、600点から上へ抜けるための課題は2つに絞れます。言い換え(パラフレーズ)に反応できること、離れた2文をつなげられることです。
リスニング側も同じ構造です。370〜275帯の長所として公式が挙げているのは「情報の繰り返しや言い換えがあるときは、話の主旨、目的、基本的な文脈が理解できる」で、繰り返しが無いと落ちる、と読めます。
つまり600点前後の壁は、語彙量ではなく「言い換えに気づけるか」に集約されます。単語帳を何周するかより、同じ意味を別の語で言い直した瞬間に気づけるかどうかを練習するほうが、この帯では伸びしろにつながります。
TOEIC 600点をCEFRに置き換えると|公式の対照表で確認します
600点が国際的な尺度でどこに当たるかも、公式に表があります。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)との対照表です。
| CEFRレベル | リスニング | リーディング |
|---|---|---|
| C1(Proficient User) | 490〜 | 455〜 |
| B2(Independent User) | 400〜 | 385〜 |
| B1(Independent User) | 275〜 | 275〜 |
| A2(Basic User) | 110〜 | 115〜 |
| A1(Basic User) | 60〜 | 60〜 |
公式の注記は「数字はそれぞれのレベルに対応する最低スコアを示しています」です。対照表はセクションごとに示されていて、トータルスコアで判定する形にはなっていません。
ここが実務的に重要です。同じ600点でも、リスニング330・リーディング270で取った場合、この表に当てはめるとリスニングはB1の範囲に入り、リーディングは275に5点足りずB1に届きません。
この当てはめは、私が公式の表に数字を当てた結果であって、公式が「600点はこのレベル」と述べているわけではありません。
それでも、目標の立て方は1つ変わります。600点という数字を狙うのではなく、リスニングとリーディングの両方で275点以上を狙うと、合計550点以上かつCEFR B1の条件を両セクションで満たせます。
履歴書や社内基準ではトータルスコアが使われることが多いですが、英語力の実感としてはこの「両セクション275点以上」のほうが素直に効いてきます。読めるけれど聞けない、という偏りが残らないからです。
出典はIIBC公式サイト「TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表」で、元になった資料としてETS(2008)の研究が挙げられています。
TOEIC 600点を目指す途中で来る「伸びない時期」について(公式サイトの記述)
学習手順を続けるうえで、知っておくと折れにくくなる記述が公式サイトにあります。スコアの伸び方の一般的傾向を15項目に並べた一覧です。
- スコアは一直線ではなくUP、DOWNを伴いながら上昇する(学習曲線)
- 途中で下がってもトレーニングを継続すれば、ボトムはほぼ確実にUPしていく
- ほとんどの受験者に、スコアが伸びなくなる時期が訪れる(壁)
- 一度も下がらずスコアが上昇することは稀。2〜3度連続で下がることもある
- トレーニング初期段階では、時間をかけた人から順に伸びるとは限らない
- スコアは体調に大きく左右される。一般的に体調の悪いときは低めに出る
- 自分のレベルにあった教材とやり方で続ければ、自己学習だけでも伸びる
出典はIIBC公式サイト「ワンステップ上を目指すための心構え」です。この一覧にも「この表は目安として著者が作成したもので、ETS、(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会が作成したものではありません」という注記が付いています。
15項目のうち、600点を目指す人にとって効くのは「一度も下がらずスコアが上昇することは稀」だと思っています。1回下がっただけで方法を全部変えてしまう人が多いからです。
公式も「スコアの小さな上下に一喜一憂せず、日々の努力を続ければ必ず成果を実感できます」と書いています。
ただし、学習の量も質も変えないまま同じことを繰り返しても、動くとは限りません。壁に当たったときに見るべきは、トータルスコアではなくセクション別の内訳とAbilities Measuredです。
TOEIC公開テストの申し込みから結果が出るまでの手順と受験料
最後に、実際に受けるときの手順です。手順①で「まず1回受ける」と書いたので、ここまで具体的に出しておきます。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 受験料 | 7,810円(税込) |
| 申し込み | TOEIC申込サイトの会員登録(無料)→ログイン→試験日を選び受験要領に同意→申込・支払い |
| 申込後の変更 | 「試験日時の変更」「受験者の変更」「受験料の返金」はできません |
| 受験票 | 試験日の約1週間前までに発送 |
| スコア表示 | 試験日から17日後にインターネットで表示 |
| デジタル公式認定証 | 試験日から19日後に発行 |
| 紙の公式認定証 | 申し込み時に発行を希望した人へ試験日から30日以内に発送(2025年4月から選択制) |
当日のスケジュールも公式に分刻みで出ています。午前実施は受付9:25〜9:55、試験の説明・音テストが9:55〜10:20、試験が10:20〜12:20、解散は12:35の予定です。
午後実施は受付14:05〜14:35、説明と音テストが14:35〜15:00、試験が15:00〜17:00、解散は17:15の予定と書かれています。
注意点として公式が明記しているのは「受付時間終了までに受付にお越しいただけない場合は受験できません」「受付時間終了後は休憩がありません。また、退室も認められません」の2つです。
持ち物は受験票、証明写真1枚、認められる本人確認書類、筆記用具の4点です。公式には「本人確認書類のいずれか(有効期限内のもの)と受験票に貼る証明写真の両方をお持ちいただけない方は、受験できません。その際受験料は返金できません」と書かれています。
試験時間が約2時間、途中の休憩も退室もなし。ここは体力の話です。600点を目指す段階なら、直前期に一度は本番と同じ2時間を通しで解いておくことをおすすめします。
出典はIIBC公式サイト「TOEIC Listening & Reading Test」および同サイトのテスト申込・テスト当日のご案内・テスト結果についての各ページです。
TOEIC 600点について、公式サイトに書かれていなかったこと
2026年9月11日時点で、IIBCの公式サイトを読んでも埋まらなかった項目を並べます。ここは推測で埋めずに、そのまま残します。
- 600点を取るために必要な正答数(何問正解すれば600点になるか)
- 現在のスコアから600点までにかかる学習時間の目安
- 600点に必要な語彙数
- Part別の目標正答数(Part3で何問、Part7で何問といった内訳)
- 推奨される市販教材や学習アプリの具体名
- 受験回数と伸びの関係(何回受けると何点上がるか)
正答数について書かれていないのには理由があります。公式の説明は「このスコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です」だからです。
公式は「どのテスト問題、どの試験回を受験いただいても、一貫した評価基準にてスコアが算出されます」とも書いています。素点と換算点が1対1で対応しない以上、「何問正解で600点」という表は原理的に作れません。
よその記事で見かける「600点なら約55%の正答率」といった数字も、IIBCの公式サイト上には根拠となる記載がありませんでした。
TOEIC 600点に関するよくある質問
TOEIC 600点は平均より上ですか
2026年7月12日(午後)実施の公開テストの平均スコアは598.1点でした。この回で言えば、600点はほぼ平均どおりの位置です。
ただし平均は回ごとに変動します。公式は「各回の受験集団が異なることが主な理由です」と説明しています。
TOEIC 600点を取るのに何時間かかりますか
現在のスコアから600点までの所要時間について、IIBCの公式サイトには記載がありませんでした。公式サイト内にある時間の記述は「大体200時間あたりで最初の変化を感じる人が多いようです」という体感の話と、2000時間という総量の考え方の2つです。
TOEIC 600点はリスニングとリーディングを何点ずつ取ればいいですか
公式に配分の指定はありません。ただし平均値はリスニング331.8点・リーディング266.3点で、リスニングのほうが高く出ています。また公式サイトには「リスニングのスコアは伸びやすく、リーディングのスコアは伸びにくい」という記述もあります。
両セクションで275点以上を目指すと、CEFRの対照表でどちらもB1の範囲に入ります。
TOEICは分からない問題を空欄にしたほうがいいですか
公式の記載は「誤った解答は減点されませんので、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることをお勧めします」です。空欄にする理由はありません。
TOEICの受験料はいくらですか
TOEIC L&R公開テストの受験料は7,810円(税込)と公式に記載されています。申込後の試験日時の変更・受験者の変更・受験料の返金はできないと明記されています。
TOEICの結果はいつ分かりますか
試験日から17日後にインターネットでスコアが表示され、19日後にデジタル公式認定証が発行されると公式に書かれています。紙の公式認定証は申し込み時に希望した人へ、試験日から30日以内に発送されます。
まとめ|TOEIC 600点までの学習手順は、測る→リスニング→言い換えの順です
TOEIC 600点までの手順をひとことでまとめると、「まず1回受けて内訳を出し、リスニングから積み、600点の壁である言い換えの処理を鍛える」です。
| 手順 | やること | 根拠になる公式の記載 |
|---|---|---|
| ①測る | 先に1回受験してL/Rの内訳を出す | 「まずは受けてみて、そのスコア=実力にあった教材や方法を選ぶべきです」 |
| ②配分を決める | Lを330前後、Rを270前後に置く | 平均スコア L331.8/R266.3(2026年7月12日午後) |
| ③リスニング優先 | Part2・3・4の94問に時間を寄せる | 「リスニングのスコアは伸びやすく、リーディングのスコアは伸びにくい」 |
| ④1日1時間から | リスニング45分+音読筆写15分 | 「合計1時間あたりから始めてみませんか?」 |
| ⑤時間配分 | Part7で止まらず最後までマークする | 「誤った解答は減点されません」「最後の問題まで解答欄にマークするように」 |
| ⑥弱点を言語化 | Score Descriptorで言い換えと文間の関連付けを課題に据える | 「言い換え、または情報の関連付けが必要な推測ができない」 |
| ⑦目標を刻む | 次の目標は今回+100点 | 「最初の目標としてはTOEIC L&Rスコア100点アップぐらいが妥当でしょう」 |
英語コーチとして最も伝えたいのは、①を飛ばさないことです。600点という目標だけを持って教材を選ぶと、難しすぎる教材に当たって止まります。公式が「現在地がわからない人は決してゴールに到達できない」と書いているとおりです。
スコアが動かない時期は、公式サイトの記述によれば多くの人に訪れます。そこで方法を全部変えるのではなく、セクション別の内訳とAbilities Measuredを見て、動いている場所を確かめてください。
自分ひとりで課題の切り分けが難しい場合は、第二言語習得研究をもとに学習設計を組むENGLISH COMPANYのようなサービスの無料体験で、現在地の見立てだけを外から取るという使い方もあります。
本記事の情報は2026年9月11日時点で、(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会の公式サイト(TOEIC Listening & Reading Testのトップ、テストの形式と構成、公式データ・資料、レベル別評価の一覧表、英語力向上のコツ STEP1〜4および心構え、テスト申込、テスト当日のご案内、テスト結果について)を確認して作成しました。
受験料や日程、結果の発行スケジュールは変更されることがあるため、申し込み前に公式ページをご自身でご確認ください。
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